出版部 図書編集

K.T 2015年 入社

過去の経験が今に繋がる

--入社したきっかけについて教えてください。

大学では経営学を専攻していて、特別、本に興味を持っていたわけではありませんでした。あるとき、ゼミの教授に「お前は馬鹿だから本を読め」と言われたんですよ(笑)。「本は読むだけで賢くなれるから」と言われ、その言葉を信じて、自己啓発本に始まり、専攻していた経営学に関する本や企業家の本を読み漁りました。出版業界に興味をもったのは、京セラの創業者である稲森和夫さんの著書『生き方』を手に取った時でしたね。活字には人に思いを届け、人を動かす力がある。そう実感したからです。

就職活動を目前に控えていた大学3年時、姉を事故で亡くしました。失意に暮れていた時に救ってくれたのが仏教の法話が書かれた一冊の本でした。前を向いていく力をもらえて、仏教はいつどんな状況であっても、力を与えてくれるものだと感じました。

人生の中で長い時間を費やすのが仕事です。働くなら、自分自身を変えてくれた活字と仏教に携わる仕事をしたいと考えるようになりました。その二つを持ち合わせているのが佼成出版社だったんです。活字を通して人の心を動かす仕事をしたいと思い、入社を決意しました。

努力の上に花が咲く仕事だと思います

--応募者へのメッセージを教えてください。

編集者は、著者がこの世に産み落とした原稿の最初の読者になることが出来ます。そして、自分が担当した本はおそらく誰よりも繰り返し読むため、本を通して得る学びや喜びはかけがえのない財産ですね。

本作りは、社内外を問わず関わる人が多く、意見が割れたり衝突したりすることもあります。その中心に立って制作を進めていく編集者には、対立する意見も取りまとめる能力が求められます。時に板挟みにあうこともありますが、それぞれの意見はすべて、より良い本を作りたいという思いのあらわれですから、感じる苦労はすべて、読んでくださる読者の喜びに繋がっているのだと信じています。

一冊の本作りを通して、自分自身の成長を大きく感じられるのが編集者の仕事です。そして、自分が手がけた一冊の本が、読者を変えるきっかけになるかもしれない可能性に満ちた仕事でもあります。努力の上に必ず花が咲く。そんな唯一無二の仕事なのではないかと感じています。「やってみたい」と思ったら、その気持ちを信じて入ってきてほしいですね。

本作りは苦労するけど面白い

--書籍『もの作りは者づくり』が出版されましたね。

ありがとうございます。本書はロボット博士・森政弘先生がもつ創造力と人間力の源泉に迫るため、薫陶を受けられた方たちを取材して制作した一冊です。2018年暮れから取材を開始し、2020年10月の発刊までに丸2年がかかりました。深い仏教教理に根ざした“もの作りと人づくりの極意”が詰め込まれた一冊ですので、ぜひ多くの人に読んで欲しいですね。

本の作り方は、「既に出来上がっている原稿を収集・編集する」「テーマを決めて著者に執筆してもらう」「テーマを決めてライターに書いてもらう」「取材した内容を編集者がまとめる」など様々な形があり、企画ごとに異なります。『もの作りは者づくり』は、ライターに執筆をお願いしたのですが、登場する13人の方々を取材するため、編集者の私もライターと一緒に取材に歩きました。それぞれの方がもつ森氏との鮮烈なエピソードから、森氏がもつ創造力と人間力の普遍性を見いだし、一冊の本にまとめたのですが、構成を考えるために何度もライターと打ち合わせをし、苦心の末に作り上げることができた思い出の一冊です。

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