出版部 図書編集

S.A 2020年 入社

まずは一冊、手に取ってもらえる本をつくりたい

--今はどのようなお仕事をされていますか?

図書編集のメンバーとして編集長や先輩方のもとにつき、本づくりを学んでいる最中です。著者やデザイナーとの打合せに同行したり、先輩が担当している本の原稿校正を行ったりしています。

入社してから日が浅いため、自分が担当している本はまだありません。しかし、ありがたいことに入社早々から企画提案の機会をいただいています。編集会議では自分がプレゼンした企画にさまざまな視点からアドバイスをもらえるので、多くの気づきがあります。いただいたアドバイスから、新たな別の企画を思いつくこともあります。

先日、提案した企画の一つが編集会議を通過しました。制作がスタートするためには(スタート後もですが)、クリアしなければならない課題がまだ山積みですので、どのようになるかはわかりませんが、まずは自分の一冊を世に出すことが目標です。楽しみな反面不安もありますが、支えてくれる上司、先輩方や環境が揃っているので、成し遂げられると思っています。

「しなければならない」にとらわれない

--応募者へのメッセージを教えてください。

就職活動中は「ああしたらいい」「こうするのは良くない」など、さまざまな声が聞こえてくるかと思います。しかし、絶対にうまくいく方法は存在しないでしょう。それは裏を返せば、やり方はいくらでもあるということです。一つの方法、考え方に固執してしまうと、思考を狭め精神的にも疲弊します。これは就職活動に限った話ではないと思われます。

人は自分が経験した範囲でしか物事を語れません。私のこのメッセージもまた然りです。周囲のアドバイスを盲信せず、かといって拒絶もせず、「こうした方がいい場合もある」という程度に受けとめてみるのはどうでしょうか。その新たな選択肢、材料をいつ使うか、どのように使うかは試行錯誤しながら決めていけばいいと思います。

本との出会いを通じて自分という人間を探していく

--入社のきっかけ、入社して感じたことを教えてください。

大学在学中に、本を通して自分のあり方や人生の指針を学んでいることに気づいたのがきっかけです。

在学中、精神的な問題で大学に来られなくなり、留年や中退をしてしまった学友が何人かいました。そこまではいきませんでしたが、私自身も自己存在や生きる苦しみについて悩んだことがあります。そんなとき、真っ先に求めたのが本でした。たとえ答えは出なくても、自分という人間をつくっていくための手助けを、私は本に期待しています。その気づきを経て、一人の人間の礎となるような本をつくりたいと思い、出版社への就職を考えました。

そこで、私がつくりたい本の方向性と関心に一致しているのが佼成出版社でした。私は美術史学を専攻していましたが、美術史学は芸術学、哲学、宗教学、歴史学と密接に関係しています。これらの学問は、人間の営み、あり方そのものではないでしょうか。その全てを当社は包括していると思い、入社を決めました。

出版社で働くためには本が好きであること、言葉や文字に対する感性をもっていることが一番重要だと思っていました。もちろん、それも間違いではないと思います。しかし実際に働いて感じたのは、編集者は本だけではなく「人」と向き合っていく仕事だということです。当たり前ですが、本に限らず全てのモノには人が関わっています。著者との信頼関係が希薄だとイメージの擦り合わせや意見交換も出来ません。それはデザイナー、印刷会社、社内の方でも同様です。そしてその本を手に取る、読者のことも忘れてはいけません。本という「モノ」だけでなく、「人」についても同じくらい考えなければならないと日々学んでいます。人や物事に興味関心をもち、自分から踏み込んでいく姿勢が大切ですね。

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